berybery black プロローグ
*初っぱなにエロがあります。苦手な人は飛ばして下さい。
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「んっ・・・」息を飲むような短い嗚咽が漏れる。
ズっとした感触と一緒に自分の中から、力を残したままのそれがぬけて行くのがわかった。
自分の呼吸に混じって上から三上の荒い呼吸が聞こえる。
ドアの窓から微かに漏れる廊下の明かりが四方を覆うカーテンを通してもっと薄暗く、彼の身体を浮かび上がらせていた。
呼吸を整えながら、竜也の身体をごろんと横向きにさせる。
彼はまだ微かな抵抗を見せたが、力の入らない身体は簡単に三上へと身体を開く格好になる。
それが悔しいのかふいと枕に顔を埋めてしまう竜也。
それを見た三上が汗の浮ぶ顔で薄く笑う。
そして、もう何度も自分を受け入れさせたそこに再び自らをあてがう。
甘く爛れた蕾は、竜也の意志に反してその挿入を待っていたかのように、あっさりと三上を飲み込んで行った。
「っ……う…ん…」
再び、下腹から襲う甘い痺れと圧迫に声が漏れる。
真っ直ぐと躊躇無しに進んで来る。焼けた堅い凶器でさえ身体が望んでしまう。
痛みと快楽でごちゃごちゃになって行く理性。
「……う……あ。」
「あ、っ……っああ」
「あ…ああ……あっ……っ」
浅く深く犯される度に上がる声を堪える理性も限界寸前だった。
それでも上がる声がどうかカーテンの向うへ漏れて行かない様にと願う気力は残っていた。
余程身体が緊張してるのか。何度入れても慣れないそこはかなりきついらしく。
時折三上の詰まった声が聞こえる。
「おい。」
上から低く掠れた声が降って来る。視線だけそちらに向けると、三上が居た。
かくんっと。竜也自身も驚く程簡単に人形の様になった自分の身体が持ち上げられた。
馬乗りになった拍子に、ぐっと深く繋がった身体に悲鳴を噛み殺す。
痛みでは無い。痛みの苦痛に新たな涙が頬を伝った。
「……そんなにいい?…」
そう吐息でいいながら竜也の耳元から首筋に舌をはわすと、ビクリと躰が震えて中の三上を締め付ける。
うっすら開いた瞳が、三上を睨み付けるが、
それもすぐに襲って来る波に飲まれて歪んでしまった。
「明日の予定、変更になったそう・・・・・」水野がそう言いながら戸を開けるとそこは真っ暗だった。
誰もいないのか……。
まだ寝るには早すぎる時間。
さっきまでそこに居た間宮と奥のベットの住人は2人とも留守の様で。
手前のベットにはカーテンが閉まっていた。
・・・・三上か…。
寝てるのか。いないのか。
あまり気乗りはしないが。
「三上。」
取りあえず。呼び掛けてみる。
が、暫く待っても
返事は無い。
30分遅めにずれ込んだ起床時間。
まあいいか。これだけ早く寝てれば遅刻はしないだろう…。
と思いつつ。またこんな事で嫌味を言われるのも億劫だ。と言う気持ちから。
何故か、その時竜也は確認のつもりでそのカーテンに手をかけてしまったのだ。
寝ていればそれはそれで仕方ないし。
いなければ助かるんだが…と。
覗き込んだその時。目があったのは。
誰?
遅れて、見知らぬ少年に覆いかぶさる上半身裸の三上の背中が目に飛び込んで来た。
がばっとカーテンを閉める「何してんだよっ!」と怒鳴ったのが自分だとは気付いて無かった。
幕の中からはもう堪え切れないと言った。微かな2人分の笑い声が聞こえてきた。
「テメーこそ何見てんだよ。」
笑いまじりの三上の声だった。
たまらずバンっと部屋を飛び出す。
全く。とんでもない奴らだな。
余裕なのは自分の方じゃないのか?
嫌なもの見せやがって。
湧いて来る怒りもどこそこに。焦っていた。健康な中学男児なら当たり前の事だが。忘れようと必死になる度に、画像が頭を掠める。
そうか、あいつ。そう言えばFW陣の中に居た様な…。
そう就寝まで時間が有る訳じゃ無かったが。205号室を覗く。とても眠れなかった。
「うん。そう尾花監督怒っちゃって怒ちゃって大変だったよ。」「それは結果に響く可能性が、あり得ないとは言い切れないな。」
「不破く〜ん!」
あははは……と
「ったくおめーはホントにさえねーんだからよ。」
「小岩君のパス位ね。」
「んあっ!?何だとこのもっさりヤロー。今言っちゃあならん事をいったなあ〜〜!!!!」
「まあまあ。」となだめる風祭の横で
「そろそろ10時だね。」
と杉原が水野を見る。
「ああ、じゃあそろそろ帰るよ。また明日な。」
「また明日ね〜。」
馴染んだ顔に送りだされて、
さっきまで軽くなってい気持ちが。自分の部屋の前でやっぱり足取りが止まる。
一瞬だけ。切り替えるとドアを開ける。
マジかよ。
部屋はさっきと同じ様に真っ暗だった。
だが、今度はどのベットにもカーテンが閉まっていて。
今度こそ本当に寝静まっていた。
いるかの様に見えた。
「よう。」自分のベットへと上がりかけた時後ろから腕を掴まれる。
−−−!!
三上だった。そのまま後ろから体重をかけられてベットへと倒れ込む。
ざっとカーテンを閉める音。
「何すっ−−−!!!このっ」
思いっきり、服の上から下股を握られた。
「一々でかい声出すんじゃねーよ」
肩口で囁く声。
「この変態やろう……っ!」
爪が穿つ。
ふん。「どっちが?あんた感じてんじゃん。」
「坊ちゃん呼ばわり去れたく無きゃ。これくらい覚えな。」
「さっきの…仕返しのつもりか?…」詰まる息の下声を絞る。
「仕返し?まさか。」
…ただのいじめ。
言い返そうと振り向いた隙に口を塞がれ、絡め取られた舌に呼吸を奪われる。
何時の間にか上向きになった身体の間に三上がいて。
いやだ……。
……だ。
と繰り返す心とは逆に気が付けば、剥がそうとしたその背に回した腕は何時しか、縋り付く様に奴のシャツを握りしめていた。
ちょろいな。隣で泥の様に眠る水野の顔を見ながら呟く。
だが意外にも初めてでは無かった。快楽になれて流し流される術を知っている体。
慣れてる様子だった。
すました顔してやってくれんじゃん。
まだ乾かない涙で目尻を濡らし、あどけない寝顔を曝す水野。
起きている時からは想像も付かない。安らかな。
安らかな?
犯されたってのに呑気なもんだぜ。
フン。
手加減するんじゃなかったな。
時計は1時を回っていた。早く帰って眠ろうと体を起こすが、・・・・・・。
もう一度その寝顔を眺めて。
そして静かにその涙に濡れる目元に口付けてからベットを離れる。
「テメ−にだけはぜってー負けねえ。」
ともすれば甘くなりそうな余韻を断ち切る様に。誰とも無しに向かって囁かれた言葉。
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