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三設なのか三水なのか微妙……多分両方です。松さんに捧ぐ!パート2

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『あっぶねーな。』

その時、いきなり廊下の角から飛び出して来た茶パツとぶつかりそうになった。

何だあいつ・・・水野だっけ。

つーか、こっちの角は行き止まりじゃねーの?

そう思って、ひょいと覗き込んだ先に意外な人がいた。

「三上さん…。」

「ああ…お前か。」

「はい。」

昨日までほとんど赤の他人だった人。

だが俺達はこの選抜で互いを知る様になった。

関係の中で。

「何してんすか?」

「別にー…。」

反対側の壁には自販、こちら側には鍵のかかった非常口で行き止まり。

しらっとして通り過ぎようとする三上にわざと呆れたような顔して設楽がクスリと笑う。

「またいじめたんすか?」

「はっ?まさか…いじめれないように御忠告してやったんだけど?」

「ヒマですね。」

フフと吐息で笑う。

「まーな。」

曲り角の一番はしっこによりかかって面白そうにこちらを見つめる設楽に一歩一歩近付く。

「俺もヒマなんです。」

ちょうど三上が横を通り過ぎるのを狙って声がした。

「だから?」

いかにも面倒臭いと言いたげな三上が眉間にしわを寄せた顔でやっとこちらを振り向く。

……と

一瞬設楽に触れた温もりが遠ざかって行く。

「−−っ…。」

あっけに取られた設楽の顔を見て三上がしてやったりと笑う。

「…俺、見ましたよ。」水野にしてんの。

照れたのか、ムッとなった設楽が唇を手の甲で軽く押さえながら言う。

フンとそれを鼻で笑い飛ばそうとした三上だったが、設楽の顔を見た瞬間動作が止まる。

「どうせするんなら、さっきみたいにして下さい。俺にも。」

予想外に返って来た真剣な眼差しに内心驚いた。

強い眼光の中、濡れそうな程の眼球に自分が写っているのがはっきりと分かる。

睨まれているにも関わらず、その時舐めてみたい何て思っていた。

笑みをたたえる口調は余裕気だったが必死の瞳がそうは言っておらず、それに気後れしそうな自分に三上は腹が立った。

『これい以上は踏み込ませねえ。』

とでも言う様に三上が動いた。

伸ばされた指がサラリと設楽の髪に通り、耳にかかる親指が幾度か頬を撫でてから後頭部を支える手の平にぐっと力が入る。

「っつ……」

自分から言い出した癖に、間近に迫られるとその表情は緊張でやや強張っていた。

そんな設楽の様子を無言で見ていた三上だったが、自らのつがいに角度を付けると静かに口付けた。

「・・・・・ん。」

たまに混ざる擬音の他には何も無かった。それさえも大して耳には付かなかった気がする。

廊下の向こうの喧噪が遠く聞こえる。

こうやって、あいつにもしたんだ。

舌が絡む間そんな事を考えていた。

贅沢な奴。

胸が熱い。

・・

この人は、……この人の相手は俺じゃ無いのだ。

そして俺の相手もこの人では無いのだろう・・・・。

別に、

好きや嫌いでこうしてる訳じゃ無い。

どこかで自分にそう言い聞かせる。

一回だった。角度は変えたけど放れなかった。

「御満足?」

息もつげずに離れた時はホオが熱くて息が上がっていた。

「・・・・何ですか?…あ。」

キョンとして俺の顔を見つめていた三上さんに目の下を拭われる。

「ああ、わりわり−」

ふいにプッと吹き出した三上。

「何泣いてんだよ」

カっとなって慌てて自分でも確認すると。確かに指に冷たい水の感触が会った。

「ああ、すいません。」

伸びて来た腕にポンポンと2度頭を軽く叩かれる。

「じゃあな。俺はこれから用あっから。」

「……って……。」

通り過ぎて行く後ろ姿を見送ってしまう。

遊んで下さいよ。といつもみたいに声をかけようとしたが出来なかった。

認める訳にはいかないが、胸が一杯だった。

・・・どうして俺じゃダメ何だろ。

「おい、チビんなトコで何やってんだ〜?。」

いきなりでっけー声がかかる。

聞きなれたあいつの・・・・・。殺すぞデカ物。

「別に。」

「ああ?何だそのブっちょ−−ヅラわ〜〜」

あ、痛ってーーーー!!!テメっ、このチビ!

後ろで聞こえる明星夫婦漫才にも無言で三上は歩く。

マズイいもんに手を出したかもな?

と自嘲する。

あいつと向き合ってると、何故か引っ張られる。

乾いた性格の癖に……皮一枚むこうはどうしてこう、無防備なものなのか・・・。

純粋に欲しいと思った。

何もかもが手に入る事が許されているのなら、こんな苦労はしないだろうが。

ドアを開ければ先客が待っている。

だから、もう二度と会う事は無いようにと、

傷つける前に。

お前とは、甘いまま終わらせようと。

思った。

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意味不明小説、終り。

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