+ランコム+
---------------7700get様------------------------------






バックから着替えや荷物を取り出して何気なーくシーツの上に置いたその時、竜也はそれに気付いたのだった。

点々とちる茶色い染み、正確には染みの後。見様によっては血痕の様に見えたり…。

「時間だって。水野?」

後ろから掛かる声にも空返事。

「鍵持って行くから早く出て。」

・・・・・。

いつまでも突っ立ている水野の後ろから、「どうしたの?」と怪訝な顔で郭が近付く。

「コーヒーか何かでしょ?取り替えた人が気づかなかったんじゃない?」

自分のベットの掛け布団カバーに茶色い染みが血痕みたいに散っている。と言う理由で。

荷物もおかずにしかめっ面のまま突っ立って居た竜也の横から、すっと手が伸びて溜め息と一緒にカバーを剥ぎ取って行った。

去り際に持っていたのか、持って来てくれたのか、備え付けのバスタオルをポンと放って行く。

「集合遅れるよ。」

「あ、ああ…。」



「あっはは。まーあいつ昔からそ−言うトコあったからな。一馬程じゃ無いけど。」

「何だよ!」

とじゃがいもにホークをぶっさしながら一馬が結人を睨む。

ちょうどその時食事するトリオの横を通って行った風祭と水野をちらっと確認しながら、

「本当ウチには子供みたいな司令塔が一人居るからね…」

と聞こえる様に声に出す。

『俺のコトかよ』と突然の被害を被った竜也が不服そうに郭をちらっと見たが、何も言わずにちょっと膨れたのを見て。

ぷっと結人が吹き出した。

「なんだえーし。お前以外とおきにじゃん。」

「別に、そー言う訳じゃ無いけど。」

すました顔でふっと笑った英士を見て。それから結人を見て。…1人会話の意味が判らず無言の一馬。

『…?だからなんなんだよ!?』




部屋に帰ると郭が一人で窓辺で本をめくって居た。

ここは4人部屋だったが、他の二人はまだ帰って無いらしい。


「まだ気にしてるの?」

布団を前にぼおっと突っ立って居た竜也に後ろから声が掛かる。

「別に…念のためだよ。」

指摘されてちょっと気まずそうに答えると気にしてない振りしてボスッとべットの上に座る。

本当はそうじゃ無くて、シゲの事で頭が一杯だっただけだったが。

言われて思い出す。

ああ、本当について無いな今日は。

「それとも何かあったの?」

「…別に。」

とシャツを脱ぎ捨て寝巻きのトレーナーへと袖を通しながら答える。

「…こっから丸見え何だよね。あそこ。」

ーーーー!!!

窓の外を眺めながらそう言った英士に思わず振り向いた。

「あ、悪趣味なやつだな。」

照れ隠しになりながらそんな事を口走ったが。

「あんなトコでやる方が悪いんでしょ。こっち側の部屋からは他の階からも見えてたんじゃ無い?」

そう普通に正論で押さえられてますます焦り顔の水野。

「・・・・・。」

沈黙の後、

突然読んでた本で顔を抑えて英士が笑い出した。

クックと声を漏らす。

「ウソだけどね。」

すました口調でそう言った。

「え!?なっ…じゃあ。」

「たまたま通りかかった時にテラスから見えただけ。」

「なんだ…。」

ってこいつ。

まさかこいつがからかったのか!?

「彼知合い?」

「おな校の奴。」

へえと言う顔をした郭がこちらを向いて、ややすね気味の水野の顔を伺って行く。

「君の?」

「?…ダチだけど。」

そう。と再び読書へと戻る郭。

それを暫く何かを考えながら見ている水野だったが…

「お前らの中の…真田が、もしお前らに黙って留学して、ある日敵になって現れたらどうする?」

振り向いた彼は「は?」と言う顔。

「一馬じゃあり得ないから、結人にしてくれないと…」

「どっちだっていいだろ!」せっかく人が肝を決めて話してるって時に。と噛み付く。

「…さあ。一言位はあってもよかったんじゃ無いかって。聞けたら聞いたりするかもね。」

「聞けたら?」

「裏切られたと思わないのかって。言いたいの?」

ドキッとした竜也を郭の冷静な目が見すかす。

「…思わないけど。俺だったら。」

何で?と聞けるようなタツヤでは無いので、そこでぐっと押し黙る。

「そうか。」

それを見て居た郭がパタリと本を閉じると、ふと席をたってポットへと向かう。

やがて2つ分のティーカップに紅茶を入れると竜也の所に歩いて来て…そして隣に腰掛けたのだ。

「あいつらの考えてる事なんて、言われなくたって何となく解るからね。

言いたく無いって言うなら放っておくのが俺の主義だよ。」

「・・・・。まあお前はそー言う奴だよな。」

カップを受け取りながら、真顔で郭を見て居た竜也がやっとフッと笑う。

「明日、変わってやろうか?」背番号。

「遠慮しとくよ。」

ふふんという笑みで見られて、苦笑いで返す。

「結人と昔からの知合い?」

「ああ、学区が一緒だから色々と…」

「なる程ね。」

取り留めのない会話を嫌味もいわれながらぽつぽつとかわしてるウチに…自然と眠気が襲って居た。

「寝た方がいんじゃない?」

と言われるまで、不思議と自分から途切れようとは思わなかった。

「ああ。」

・・・・。さっと立って自分のベットへと足を運ぶ郭を見ながら、

サンキュウな…と心の中で呟く。



次に振り向いた時にはすでに布団をかぶって寝息を立ててる竜也に、溜め息と一緒に顔をしかめる。

「まったく。」

「別れた相手にそんな事喋りたいと思う訳ないでしょ。」

「子供なんだから…」

苦い顔の下で顔には出さずに苦笑する。

『実は全部聞こえてたんだよ、お前ら声でかいから。』

何でこんなやつの事気になるんだろ。

俺らしくも無い。

そう思いながら気付くと、さっき腰掛けた時、どかしたついでに腕にかけて持って来てしまった竜也のジャージを無意識に畳んでいる自分が居た。

「・・・・・。」

「本当に。世話が焼けるんだから!」

本当にめずらしく。ほんの少しだけ赤くなった彼の呟きを聞いたのは幸い誰もいなかった。




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コレはか、郭水なんでしょうか?(涙)いいえ。郭水なのです。
こんな出来になってしまいましたが、コレは7700を踏んで下さった
加納マコト様へvv
おそくなってすいません(ーー;)
私の中では何となく郭はお母さんっぽいイメージがあるのでそれが勝手に
先行していたかもしれません。;;これからももうちょい研究してみますね…。

リクありがとうございました!!
LOVEでしvv









































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