続 『dive to bleu』 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「・・・っつう・・・・っ」
「・・う・・・っ・・。」
四枝にのしかかる重みにギシギシと痛みが走る。
畳の上にうつ伏せに組み叱れた体は余りの圧迫に
胸が潰れ、息がつまる。呼吸をしようと身じろぐが、
圧倒的な力の差で押さえ込まれ、それすら叶わない。
痛むのは関節だけでは無かった。
文字どおり後ろから二つに折られた設楽の上に、
そして中にも、鳴海が居た。
声を上げる暇など無かった、否、上げさせてなどもらえなかったのかもしれないが。
覚えているのは、強かに打ち付けた頭と同時に下から走った激痛だけだった。
何の施しもなしにねじ込まれたその肉根は
激しく拒む設楽の中を無理矢理切り裂いて進んで来る。

「へっ、たわいもねーな、チビが」
「・・あっ・・つ」
やはりきついのか。
上から降って来る鳴海の声がいつもより枯れている。
頭の芯まで貫く痛みが設楽を支配していた。
それでも奥へ奥へと進むたびに膨張する鳴海の熱だけは、
はっきりと感じてしまって。
その度に腹の奥で何かドロリとした物が疼くのが分かった。

『ーーー?』
肩ごしに鳴海の気配が薄く笑う。
一拍おいて、鳴海が動きだした。
「うっあ・あ・・う・・」
痛みで頭はすでにぐちゃぐちゃだったが、必死で声を押さえる。
『またあのお母さんが飛び込んで来たらたまったもんじゃ無いからさ・・・。』

二年も付き合っていながら、組敷いた、その余りの細さに正直驚いた。
瞬間生まれた、壊すかも知れないと言う焦りが、
壊してやりたいと言う思いに変わる。

どちらにしろ、その恐ろしく狭く熱い感触にはもう限界で、
これは痛むかもなあ・・何て思うと。
思わず薄い笑みがもれる。
たまらず動き出した。
「うあっ。-------ああ。」
      !!?
上がる悲鳴を期待したのに、すんでの所で奴はそれを飲み込んだ。

・・・ああ、そうかよ。
こいつはいつもこーだ。
自分の体がこんなになってる時でさえ、間違い無く体裁を意識したに違い無い。
その冷めた沈着。
こんな時いつも訳の分からない怒りが込み上げてくる。
初めて会った時から。
『気にくわねえ チビ。』
わざと見下してやっても、
幾度と無く力でねじ伏せてみても
風に吹かれる柳の様に、いつも涼しい顔して自分
の脇を通り過ぎて行く。
どんなに追い詰めても一度だってその醜態を曝した事はない。
・・選抜に落ちた時も、少しは落ち込んでるかと思いきや、
すこぶる元気な様が見て取れて、嫌みの一つでも言ってやろうと。
「悪いけど、そー言う雑用は時間の有り余ってる奴の仕事なんじゃねーの?俺は明日 も招集なんでね。」
何つってバックレの口実につかってたら。
完璧に人をバカにした、すんげー呆れ顔で見てきて。
なんも言わずに通りすぎて行きやがった。
ムカ付く。そー言う愚言を俺に言わせる時点ですでにムカ付く。

いつの頃から、そう思うようになったのか。

こいつを壊してみたい。ぶっ壊して、

そのすました面をはいでやりたいと・・・

それはおさまる所か日増しに強い欲求へと姿を変えて行った。

ぬぐう間もなく汗が頬を伝って行く。
腕の中でなすすべも無く自らに背を向けたまま翻弄される小さな体から
くぐもった、けれどはっきりとした声がもれる。
悲鳴とも喘ぎとも付かないそれに、設楽の体が慣れて来た事を知る。
そのせいか狡猾も良くなった気がして。
腰を掴み強く引き寄せると、打ち込む速度をあげる。
「あ・・ああっつ」
鳴海が目をうたがう。
だが、一度もれた声は止める事が出来なかった。
「あうんっ・・う・・ああ」
これだ。口元が歪むのが押さえられない。
「ああ・・あ・あ・もい・・・ろ」

何か言おう物なら全部嬌声に変わる事を知って、
設楽も設楽で必死になって指を噛む。

息をしなければ声は出ないだろうか・・・

我慢よりも,そこまで気を配る自制心にすでに限界が来て居た。
いかにも濡れそぼった恐ろしい擬音が耳を付く。
その時鳴海が気付いた。本人も薄々感ずいてはいたが、

「テメーー。濡れてやがるな!!」
ばれたか・・・。
「へえーー・・女でもねーのによお。」
にやリっといつもの人を喰った笑いが聞こえる。
「こいつは・・驚いたぜっ。どおゆー事だ・・お嬢ちゃん。」
上がる息の下でさも楽しそうにそんな事を言う。
『知るかよ。』
「・・まえの・・・じゃ・ね・かよ・・っ」
「?」
腰を抱きかかえて居た腕がもっと下腹部へ降りて行く。
腹を圧迫して居た骨太い腕が無くなったのもつかの間。
その時俺は還付なきまでの墓穴を掘った。
「あああーーーーーあっーーー」
今の今まで手付かずだった自分のペニスを思いっきりにぎられたのだ。
鳴海のでかい手の平がひやりとして、
鋭い血液がドクリと心臓に音を立てて流れる。
肌が栗毛立つ。

「うっつ・・・っつあ・・や」
既に漏れた蜜で滑りのいいそれを良いように片手で弄ばれる。
先端の皮を剥かれ内腑を親指の腹で下から上へと擦られるとたまらず大きな声があがった。
流石にヤバいと思ったのか、
それを塞ぎに掛かったのは鳴海の方だった。
それでも容赦なく、一番上に辿り着くと一度腹で優しくなで回してから、
そのままゆっくりと爪を立てた。
今度は声は上がらず。
ビクリと肩が跳ね上がって・・・しばらく震えて居た。
急速に体温が上がったのが繋がったままの鳴海にはリアルに伝わって、
それも酷く中には響く。
「これか?これもそうだがな、お前漏らしすぎなんじゃねーの?」
体を前方に折って、耳もとでそう囁くが、
「??」
何も無い。ただヒクリと肩が上がると同じに銜えた部分が鳴海を締め付ける。
それはそれで良いのだが・・・。
「おい?」
声もでねーほどイイッてか? 
完全に畳に突っ伏してしまった設楽は何も言わない。
だが、原因は直ぐにわかった。
涙が止まらないらしい。
当たり前だ。突っ込まれても直マイペースヤローだった設楽も。
此れにはまだ免疫を作っているワケが無い。
このままどう苛めてやろうかと、そればかり考えてた鳴海は
笑いを堪えるのが大変だった。

少しずつ指の力を抜いてやると設楽が大きく息を吐く。
そのまま根元から繰上げて快感だけを辿ってやると、吐息が甘くなる。
そしてそのまま限界まで追い詰めて、
次の瞬間。
部屋中に設楽の声が響き渡る。
後ろから抱え込まれて鳴海の上に勢い良く座り込んだ。
堅い穿つが最奥に突き刺さったのだ。
最も深い場所に異物感を感じて体が勝手に身じろぐが、
余りのショックに奥がきつく銜え込んでしまって動けない。
散々ぬれて、あんなに入っていてもやっぱりまだ痛みは残るらしく。
両手が鳴海の腕を掴み爪を立てる。 
「・・あっ・・つう・・」
きつく目を閉じて耐えて居た場所から
また新たな涙が流れ頬を伝わって行く。

達する事は出来なかった。鳴海の手がそれを許さない。
開いてる方の手を腹に回し上半身を引き寄せると、
その肩口に顔を埋めて設楽の様子を伺った。
汗ばんだ薄い胸が激しく上下して、
何となしにそこに手を這わせると堅い突起にぶつかり、
その度にビクリと反を返し小さな声を上げるのが、何とも言えない。
吐く息が熱い。
自分と同じ性を持ってるとは思えない程華奢な四枝。
フと泣き顔を見ようと覗き込むと、
目が会った。
一瞬笑いが込み上げる。

「?」
「・・っんだ・よ・・」
左の肩口に重みを感じて目を配ると鳴海と目が会った。
そんな余裕は無かったが、散々人の体で遊びやがった面を、反射的に睨み付けていた。
その瞬間。鳴海が吹き出した。

「おまっ、だっせ−−−−!!」

血が、沸騰するかと思った。ここまで頭に来たのは生まれて初めてかも知れない。
くっくと笑いながら、その手で汗と涙で濡れた顔を拭って来る
「さわっ・・・な」
と、その手を叩き落とすが、奴は全く動じない。
笑う事もやめずに、ずっと俺の頬を撫でている。
「畳の跡ついてるぜ・・。」
はっ?
・・・そりゃそーだろうよ。
・・・・誰の、せいだか。
馬鹿らしくなって顔をそむけると顎を捕まれ引き戻される。
「おい」
意地の悪い笑みが怒調の声に変わるが。
非難の眼を向けるとそのまま唇が重なった。
「・・んっ・・」
「ふっ・・・あ・・」
角度を変えても離れないキス。
「っ・・っ・・」
時折強く胸をいじられると声がもれる。
絡めて居た舌をきつく吸われると思わず腰が浮いてしまった。
体が逆らってくれない。
どちらの物とも付かない唾液を飲み込んで。
くちゅりと音を立てて離れたすきに息をしようと・・

酸素が足りずに設楽が苦しがっているのが分かっていたが、
離すことができなかった。
再び深く重ねる唇。
さっきは錯角かと思ったのだが違う。
甘い。
何の飴だろうかと確かめたくて貪ると 
意外にも緩い力で舌を吸われた。
「うっ・・・・ふ・・」
カクンと力の抜けた体が鳴海の上に落ちて来る。
内腑が溶けている・・・。
お互いにもういい加減限界だと悟ると。
「んっ!!・・・・あっああ・あ・・あ」
唐突に下から突き上げ始めた。
「あ・・っいっ・・・ああ」
文句を言う間も無く追い詰められる。
止められて居た設楽自身に再び指が絡むともうクチが閉じられない。
頭に血が昇って行くのがわかる。
自分の声と思えない嬌声で頭がガンガンした。

完璧に自制を失った体は仰け反り、鳴海の肩に頭を預けて
ガクガクと揺さぶられるだけになる。
「あ・・うっ・う・」
顔を覆った両手の間から嗚咽が漏れる。
声が聞きたくて手首を引き剥がした。
「・あ・っふ・・・っああ・・」
「あっ・あっ・・あああ・・あーー」
無防備にさらけ出された白い首筋に噛み付くように口付け、
そのまま啄むように鎖骨へと降りて行く。
鳴海の肩口を猫っ毛の髪がサラサラと流れて
設楽の匂いがした。

汗と涙で泣き濡れた顔が、
眉を潜め必死に快楽の波をやり過ごそうとする・・・
鳴海の中でドクリと何かが脈を打った。

身体の中を好き勝手にかき回す肉根を止めたくて、
幾ら締め付けてもぬめって逃げて行く鳴海を
一際強く銜えたその時、

「あ・・。」

器官を逆流する湯の様な感じ・・・。

v

v

v

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーnext

-------------------------------





































SEO対策 ショッピングカート レンタルサーバー /テキスト広告 アクセス解析 無料ホームページ ライブチャット ブログ