D-T-B続
裏小説ヲDIVE TO BLEUの続き、余分なので昔カットした部分。…面白くは無いです(−−;)
ちょっと出かけて来るので、そのつなぎに出してしまいました。
帰って来たら又三水のエロをやるので、良かったらおつき合い下さい…v(恐縮)

-------------------------------------------------------





正午近い太陽がジリジリと肌を焼く。

頭の後ろからは重いアブラ蝉の鳴き声。


白い飛び込み台にあたって砕ける水しぶきが、チカチカと反射して時折目に刺さる。

それから鼻をつく塩素の匂い。人の声。笛の音。

あー…。夏だな。

と言う思い。

ほとんど影の無くなった監視室の窓下に身を寄せて、ぼんやりと波打つ水面を眺めていた3限目のプールサイド。


「しーたーら〜。」
「あんたまたぁ〜?」

「このクソ暑いのに見学なんてあんた1人よ、全く…」

出席簿を片手に近付いてきた声に顔を上げる。

体育会特有の耳に残る少し尖った快活な女声。

「はい、言って。」

「何?」

「見学理由!!あんたホントにどこ悪いの?…」

3段向こうのプールサイドから、飛んで来る馴れた口調の詰問。

白いシャツに、半パン。そしてビーサンに首からホイッスルと言う典型的な体育の先生。

「ああ…。タンポン入らなくて…」

「タンポンは入れなくてイイから別に、プール入ってよ。」

名簿から顔を上げると、コンクリに頭をくっつけ殆どそっくり返りながらこっちに顔だけ向ける設楽に視線をくれる。

「あんた設楽?」

「はい。」

「鳴海がうつって来たんじゃないの〜〜?もーー(怒)あいつ今月全滅じゃ…」

愚痴りながら、どーみてもそーは見えない設楽の欄に風邪欠マークを付けていた。

「・・・・・。」

うるせーな。

俺だって好きでヤローの水泳見学してる訳じゃねーんだよ。

目の前から視線をふっと遠くの校庭にそらしながら思う。

鎖骨の下から首筋までくっきりついたキスマークの上に、確かめる様に手をあてながら、

自分の手の体温が先日の出来事と重なって居た。


空にはみごとな入道雲。

遠くを飛んで行く鳥はカモメか鳶か。



ああ、暇。


俺何で…あいつ何かと。

アレからどうなったかって言うと、特別何も無い。

告られた訳じゃ無いし。

寝たってだけで、

あいつは別にいつもと変わらなかった。


どことなく投げやりなのに、けど煮え切らないこの嫌な気分は何か。



「あ、バカが来たよ。」

と前で呟やかれた声に目を戻すと、

「センセ−おはよーーー」

「お早うじゃねーだろ。遅れてごめんなさいでしょ−−!!」

シャワーの下から制服でごく普通にご登校の鳴海の姿。

「何その格好、また休む気!?」

知らないからね〜。と適当に睨み付ける先生の前を「へーへー」と通り過ぎ。

設楽の横へと上がって来た。

左を向けば思った通り、仰ぎ立つそいつと目が会う。

「いよぉ〜」

とかけられた声に無言で返す。

「んだよ、その顔は、」

設楽のぶっちょうヅラに眉をしかめるが、さして気にした様子も無く、どかっとその隣に座り込んだ。



何の指示も飛ばないプールの中は殆ど子供の水遊び状態。

響く人の声が、斜横から照りつける太陽のせいで余計いまいましかった。



「…あっつ。」

座って三分。

「あーーーあっちい。」

思っても設楽が口にしなかったそのセリフをここぞとばかりに連呼。

ああ…うぜぇ!

と思っていたそこへ、

「おい設…」奴がこっちへ振り向くと同時にぷいっとそっぽ。

・・・・。

「てめぇ〜〜!さっきから何なんだあぁ?コラぁ!!」

あはは…うざいくらい響く声。

とうとう度重なるシカトに切れた鳴海に、もっと不機嫌な顔で設楽が振り向いた。

「!…あんだよ…」

「別に。」

そう言った設楽を暫く眺めていたが、何かに気付いて視線を戻した。


「…悪かったな。」

暫くしてから、ぼそっと告げられた言葉。

「別に。」

「別にってなんだよ。い〜ってか?」

「いーけど。責任とれんなら」

その言葉にばっと振り向く鳴海。

予想していたハズの設楽が一瞬ビクるくらい、判りやすい反応…。

笑いたくなるのをちょっとこらえながら、

目線だけを横にやり、また戻した。

いつになく真面目な…鳴海、あんな奴でも緊張するんだなと言う顔で何かを言おうとした彼に、

設楽が振りくいたその時、

「あっ、」

金網の向こうの道を歩いて行く、三上と水野を発見。

あのやろう、やっぱり三上さんと……

そこ迄考えてから、はっとなって鳴海に意識を戻すが、

奴は引きつったツラで怒調の笑みを浮かべていた。


「あ、悪ぃ…」


気がつけば俺はつい、謝って居た。



TOP


------------------------------------------------------------------
幾つかの小説と人間関係が繋がっているので(^^;)、簡単に言うと
設楽は三上が好きだった。
三上は水野と付き合いだした。
鳴海は設楽が好き。

となっております。

































































SEO対策 ショッピングカート レンタルサーバー /テキスト広告 アクセス解析 無料ホームページ ライブチャット ブログ